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体幹が弱ると何が起こる?
~転倒しやすさ・歩きにくさ・疲れやすさの理由~

2025年11月25日更新

脳梗塞・脳出血の後遺症がある方の中には、
「家の中を少し歩いただけでも疲れやすい」
「立っていると身体が安定しない感じがする」
「片手で物を取ろうとすると、バランスを崩しそうになる」

といった“日常動作の不安定さ”を感じる方もいらっしゃいます。

実はその多くに、

“体幹の弱り(コントロール低下)”が関係している可能性が考えられます。

「手足の動きが悪いからじゃないの?」と思う方が多いのですが、
体幹の働きは、歩行・立ち上がり・姿勢保持などすべての動作の“土台”になります。

今回は、体幹が弱ると身体にどんな影響が出るのかを、分かりやすく解説します。

①バランスが不安定になる(ふらふら・フラつき)

脳卒中後に体幹が弱ると、身体の中心である「重心」をうまくコントロールできなくなります。
その結果、

  • 立位で左右に揺れやすい
  • 1歩目が不安定になる
  • 方向転換でふらつく
  • 片足に体重を乗せるのが怖い

といった状態が起こります。
これは、体幹の“安定性”が低下しているサインです。

②歩くと疲れやすい・長く歩けない

体幹は、歩くときに上半身と下半身のねじれ(ローテーション)を作り出す部分です。

体幹が弱ると、

  • 歩幅が小さくなる
  • 上半身と骨盤の連動がなくなる
  • 足だけで頑張る歩き方になる
  • 無駄な力が入りやすい

このように“効率の悪い歩行”になり、疲れやすくなります。
体幹が安定している人は、歩くときに必要な場所にだけ力が入り、疲れづらい歩行ができます。

③転びやすくなる

転倒の大きな原因は、

  • 体幹の反応が遅れる
  • 重心のズレに対応できない
  • 手足の動きを支える“土台”が弱い

という、体幹の反応性の低下にあります。

たとえば、
「ちょっとつまずいた」
「バランスを崩しそうになった」
とき、本来は体幹の筋肉が瞬時に働いて姿勢を戻します。
この“瞬間の反応力”が弱まるため、転倒リスクが高まるのです。

④手の動きも悪くなる

体幹の働きは「歩くこと」だけではありません。

実は、
手を伸ばす/物をつかむ/細かい動きをする
といった上肢の動作にも深く関わります。

なぜなら、手の動きは
「体幹という土台が安定していて初めて、滑らかに動かせる」
ためです。

体幹が不安定だと、

  • 手を伸ばしたときに身体ごと傾く
  • 荷物を持つとバランスを崩す
  • 細かい作業がしにくい

といった“遠位の動き”への悪影響が必ず出てきます。

⑤日常生活に疲労感を感じやすくなる

体幹の弱りは、身体全体の負担に直結します。

  • 座っているだけなのに疲れる
  • 立っていると背中が痛い
  • ちょっとした作業で姿勢が崩れる
  • 気力が出ない(身体が不安定=疲れやすい)

​体幹が弱ると、日常の「当たり前の動作」に疲労感を感じやすくなります。

まとめ

ここまでの内容をひとことでまとめると、

体幹が弱ると、全身の動作が不安定になり、疲れやすく、転びやすくなる。

手足だけに注目しても改善しない理由はここにあります。

もしあなたが今、

  • 歩くとふらつく
  • 姿勢が崩れやすい
  • 手の動きまで悪い

​と感じていたら、
その根本には体幹コントロールの低下があるかもしれません。

次回(第3回)は、「体幹を整えると、なぜ歩行や手の動きが良くなるのか?」という“改善のメカニズム”について解説します!

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