脳卒中リハビリセンター

小金井のリハビリ施設

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リハビリにおける姿勢コントロールの重要性について

2024/7/10 更新

こんにちは!脳卒中リハビリセンターMOMOKAの沖野です。
今回は、『リハビリにおける姿勢コントロールの重要性について』です。
リハビリ視点から見た、『良い姿勢』とはどのようなものであるかについて、まとめてみたいと思います。

そもそも、姿勢コントールが悪いと何が問題か?

リハビリでは、患者様の姿勢をよく分析して、姿勢の崩れから身体の弱いポイントを見つけ、その箇所にアプローチしていく事が多々あります。
そもそも、姿勢が悪い状態で動作を行う事はどこに問題があるのでしょうか?

例えば、脳梗塞や脳出血で片麻痺を呈されている方が、病院退院後、杖と下肢装具で歩行自立されていたとします。
病院退院直後は、リハビリで歩き方の練習をしていたため、姿勢の崩れが少なく、効率良く歩けていることが多いですが、
退院後の生活が長くなってくると、麻痺側の足をぶん回して歩いたり、杖に寄りかかって歩いたりなど、我流の歩き方になられる傾向があります。
そうすると、麻痺している足の足首が固くなったり(内反尖足)、非麻痺側の上肢を固めての動作パターンとなり、動作の左右対称性(バランス)が崩れていきます。
最悪の場合、『振り出しの際に麻痺側のつま先が引っ掛かり転倒してしまった...』といったことが起きることがあります。

つまり、
悪い姿勢で動作を続ける

身体が固くなってきて、筋肉の緊張が高まりやすくなる

つまずきやすくなってくる
動作が長続きしなくなる
動作の幅を広げることを阻害する
歩行のスピードが落ちる
転倒してしまう

といった問題の根本原因になってくる訳です。

『良い姿勢』とはどのような状態か?

良い姿勢と聞くと、皆さんはどのような姿勢を思い浮かべますか?
胸を張って背筋を真っ直ぐに伸ばした姿勢?お腹が出ないように引き締めた姿勢?

リハビリ視点から見た『良い姿勢』とは、『活動的な姿勢』を指します。
ヒトは直立2足歩行動物ですが、4足で移動する動物と比較して体重を支える面積(支持基底面)が狭いうえ重心位置が高いため、バランスを取るのには非常に不利な骨格をしています。
逆に言い換えれば、直立二足歩行の動物であるということは、ダイナミックに動くための機能を持っている(活動的である)ことを意味します。

もう一つの定義として挙げられるのが、『選択的に動くことができる』という点です。
例えば、眼の前にある水筒を取ろうとした際、一般的に手の軌道は直線的に動きますが、その軌道上に障害物がある場合は、手の軌道を変えることで、その障害物を避けて取ることも可能です。
しかし、麻痺などにより姿勢が崩れると、動作の選択性が無くなり、どんどんパターン化していく傾向があります。
その動作パターンでしか動作が行えなくなってしまう訳です。

以上より、人間にとって良い姿勢とは、動作を安定して継続する事ができる状態であり、より選択的に動ける状態を意味します。

さいごに

いかがだったでしょうか?
今回は、リハビリ視点から見た良い姿勢とはどのようなものか、について纏めてみました。
専門的な内容で少し分かりにくい文章となってしまいましたが、少しでも参考になれば幸いです。

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