こんにちは！脳卒中リハビリセンターMOMOKAの沖野です．

今回は，杖の選び方に関する内容です．
歩く際に支えとなってくれる杖．ホームセンターや福祉用具店などには色々な種類の杖が並んでいますが，いったいどの杖が自分に合っているのか選ぶのに迷われている方も多いのでは無いでしょうか？
そこで，私たち理学療法士の視点から見た，それぞれの杖の特徴と杖の選び方についてまとめて見たいと思います．

最も普及している杖の種類です．
主にシャフト(支柱部分)・グリップ(握り)・杖先ゴムの3パーツからなります．
色やデザインの種類が豊富で，持ち運びに便利な折りたたみ式や伸縮式のものもあります。
杖先部分を中心に回転運動をするため，前方に進む力を失うこと無く歩くことが可能です．

【T字杖がおすすめな方】
・麻痺側の足で十分に体重を支えることができる方．
・歩行中，麻痺していない足の歩幅が麻痺側の足より前に出せる方．
・杖に体重を預ける割合が少ない方．

杖の先が4点に分岐しており，体重を支える面積が広いのが特徴です．
T字杖に比べ支えがしっかりしているため，安定感が高く，杖自体が自立して立ちます．一方で，やや重量があるため，取り回しがしにくい傾向があります．
坂道などの不整地での使用は4点で均等に接地できず，ぐらぐらと不安定になってしまうことがあるため，整地(平面)での仕様に適しています．
また、介護保険がおりている方はレンタルすることも可能です．

【4点杖がおすすめな方】
・麻痺側の足に体重をかけることに不安のある方．
・脳卒中による麻痺の後遺症で，足を前に振り出すことが難しい方．
・ふらつきが強く，何かに掴まって歩かないと転ぶ危険性がある方．
・椅子から立ち上がるときなどに，手すりなど何かに掴まる必要がある方．

いかがだったでしょうか？
「病院を退院した後に杖が必要となったけど，どのタイプの杖が自分に合っているか分からない！」
といった方のに少しでも参考になれば幸いです．

脳卒中リハビリセンターMOMOKAでは，福祉用具に関する些細な疑問や選び方のご相談についても，随時受け付けております．
お気軽にお問い合わせくださいませ．

沖野