こんにちは，脳卒中リハビリセンターMOMOKAの沖野です！

本日は，1つの文献をご紹介させて頂きたいと思います．
内容は，『早期のパーキンソン病患者に対する集中的リハビリテーションは有効か??』についてです．
（Intensive rehabilitation treatment in early Parkinson's disease: a randomized pilot study with a 2-year follow-up．Neurorehabil Neural Repair

【方法】
パーキンソン病と診断された40名の患者がラキザレン(パーキンソン病治療薬)で治療され，2つのグループに無作為に分けられました．
①薬剤に加え，28 日間多職種による集中的リハビリテーション を 1 年間隔で 2 回行ったグループ.
②薬剤のみで治療したグループ(コントロールグループ)
評価項目は,UPDRS II、UPDRS III、6 分間歩行テスト、Timed Up-and-Go テスト (TUG)。PD Disability Scale (PDDS),L-ドーパ当量はベースライン(T0)、6か月(T1)、1 年(T2)、18 か月(T3),および 2 年 (T4) となっています．

【結果】

• ①リハビリテーションを含めたグループでは,２年(T4)におけるすべての評価項目のスコアがベースライン(T0)より優位に高かった.一方で,②コントロールグループには変化を認めなかった．
• L-ドーパの投与量は②コントロールグループでのみ有意に増加し,単剤療法の患者の割合が減少. (T1 40%; T2、T3、および T4 20%).①リハビリテーションを含めたグループでは，依然として単剤療法の患者の割合が高かった．(T1 および T2 100%; T3 89%; T4 75%).

【結論】：早期パーキンソン病患者に対して，集中的なリハビリテーションを継続すると,運動機能低下の進行を遅らせ,薬物治療の必要性を遅らせ,神経保護効果がある可能性があることが示唆されました.
 

この論文から言えることは，パーキンソン病と診断された場合に,なるべく早い段階からリハビリを開始することの重要性です．
早期からリハビリを始めることで，運動器の低下や薬物治療の必要性を遅らせる事ができるため，結果として病気の進行を遅らせることが可能となるのだと思われます．

脳卒中リハビリセンターMOMOKAは，自費のリハビリ施設ですので，症状が軽く介護保険等の公的保険を受けていない段階から，リハビリを始めて頂く事が可能です！

ささいな相談からでも，受け付けておりますので，ぜひお気軽にお電話下さい．

沖野